第4回 電子申請のためのツールとしての「住基カード」
- 住基カードが電子証明書になる?!
住基カードは、全国共通の本人確認システムである住民基本台帳ネットワークシステムのもとで利用できます。その結果、自治体では全国の市町村が管理する住民情報(住民基本台帳の4情報)を利用できるようになり、(1)住民票の写しの広域交付が可能となり、(2)転入・転出手続きが簡素化されました。
事前に申込をして、住基カードのICチップに電子証明書が書き込まれるとオンラインによる申請手続きでも利用できるようになります。住基カードにはオンライン申請手続きに必要な電子証明書(認証局に公開鍵登録済デジタル証明書)を格納する場所があります。
- 住基カードの中身は?
住基カードは3つの独立した領域で仕切られています。(1)住民情報と11桁の住民票コードが記録されている領域(住基ネットで利用される)、(2)電子証明書の入っている領域(オンライン申請・届出に利用される)、(3)その他の領域(各市町村の条例により提供できる多目的サービスが記録されている)
仮に、(1)がワード(2)がエクセルで作成され、(3)がゲームソフトなら、ゲームソフトではワードとエクセルの文書が読めないように、住基カードを利用して(1)のサービスを受けた場合に、他の領域に記録された(2)(3)の情報が読み出されたりすることはありません。
- 住基カードは大丈夫?
住基カードはIC(集積回路)チップを搭載したカードです。その小さなコンピューターにより暗号化して記録したり、情報が記録されている領域に鍵を掛けることが可能です。
また、ICカードは物理的、論理的に記録されたデータを外部に取り出そうとするとデータが破壊される構造(「耐タンパ性」)になっています。内部のデータはこのような技術により保護されています。
- サービス較差は「その他の領域」
住基カードのその他の領域、そこは市町村が独自のサービスを提供できる領域です。印鑑登録証や図書館カードなどの行政サービスに利用できる余地があり、それは条例で定めることになっています。
- カードとしての顔
住基カードは写真付きのものは運転免許証と同様に公的な身分証明書として通用します。高齢者や主婦など運転免許証を持たない場合でも、例えば、郵便局や銀行で預金口座を開設したり、書留郵便を受けとるときなど本人確認が必要なさまざま場面で利用できます。
写真付きのものを希望しない場合は券面には氏名のみ記載されたカードが交付されます。
また、住基カードは市町村から借りているものですから、10年の有効期間で当然失効し、期限がくれば返納する必要があります。
- 問題はないの?
住基カードは、市外への引越をして住民でなくなったときは効 力を失いますので、転入先の市区町村において新たに交付申請手続が必要となります。旧カードは返納します。
電子申請との関連では、パソコンにつなぐためのICカードの読み取り装置(カードリーダー)を別に用意する必要があります。
要するに、住基カードは行政事務の効率化に資すると同時に、ネット社会にマッチしたいろいろな住民サービスを提供するためのツールだったのです。オンライン申請のための電子証明書も住基カードで提供される選択可能なサービスの1つなのです。
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